DBJ女性新ビジネスプランコンペティション
株式会社アトラステクノサービス
代表取締役
兵庫県
真空フライ技術のパイオニアとして、日本の農業を救う
~農商工連携×真空フライ食品マーケット創造~
PROFILE
短大を卒業後、バブル崩壊、阪神淡路大震災で勤務先が経営危機に陥る。一女子社員であったが、MBOで営業権を取得し1997年に起業・創業。技術開発を得意とする濾過装置メーカーとして、国内外の食品業界や機械工業界での品質向上に貢献する事業を行う。同時に真空フライ技術と、栄養士、フードコーディネーター、認定農家等の食のスキルを融合させ、特産加工品の商品開発、加工技術の教育事業も行う。また、兵庫県内の農商工連携の原動力となり、丹波の黒豆等の地域品の真空フライ加工商品化を行う。
商品の品質にこだわる濾過装置メーカーとして、国内未普及の真空フライ加工技術を15年以上イノベーション。開発した真空フライ装置は大手メーカーだけでなく、中・小事業者用に小型化を行う。製品は従来の真空フライチップスより残留油分(脂質)が少なく、健康指向である。複数の県立食品加工技術センターに正式採用され、また残留栄養価の高さについては兵庫県立大学との共同研究で学会発表を行う。当社は「真空フライ技術」のパイオニアとして、機械メーカーから食品メーカーへ第2創業期を迎える。
兵庫・神戸の生産者と連携し特産品の真空フライ食品を開発。生産者、JA、地方自治体、大学等と一体となり農商工学連携を組む。地域の特産品を高品質の真空フライ食品に加工し高付加価値品とし全国・世界に常温物流で流通させる。また、当社が神戸モデルとして確立したこの連携ビジネスモデルを「ご当地メーカー」と名付け、今後全国へ展開する。
真空フライ技術のパイオニアとして、新しい食品マーケットを創造
当社は特許商品である連続循環ろ過装置の製造販売及び真空フライヤーの製造販売事業と、真空フライ技術の普及、農商工連携、六次産業化での技術利用や推進の為、技術知見の研究、国内外への技術指導、商品開発も事業化している。
機械メーカーとしての顔ばかりで事業を進めてきたが、真空フライの技術的な事業を第二創業にするという思いを、形あるものに表明でき、さらには、コンペへ応募した事業内容を実際に実現していくフローシートとなり、事業化へのスピートアップを図ることができた。
関西ものづくり新選2016、ひょうごものづくり大賞技術部門賞の受賞など、機械メーカーとして今後も精度の高いものづくりを行っていきたい。また、兵庫県及び神戸市の農政部、JAとの連携を図り、地域農作物のブランド化や都市型農業を周知する役割を担っている。地域資源の新商品化を自分たちで実際に行い、真空フライ事業の神戸モデルを発展させ、傍らでは、国内外の地域創生に貢献できる事業を推進していきたい。
2016年6月発行「ファイナリストはいま(追補)」より抜粋